グレートコッシーマウンテンの「ポップハイカー ミドルディスタンス X-Pac」
ブランドのフラッグシップ的なモデルとなる、容量30~40Lの超軽量の中型ザック。
これぞ「ウルトラライト」
最近は軽量ザックでも背面パッドが付属したザックが増えてきていますが、20L以下の容量であったりオールドスクールなULザック、軽さ至上主義のザックではパッドが付いていないプロダクトも存在します。
しかし、中型以上の容量となると話は変わり、めっきり数が減った絶滅危惧種。
素材や部材の軽量化などが容易になってきているのと、フィット感や簡易的に使える事の方が優先度が高くなっているのも理由に挙げられますが、背面パッドなし、メッシュ切り替えも無しで本体は単一素材はかなりのストロングスタイル。
「ポップハイカーミドルディスタンス」はそのスタイルに当てはまる、背面パッドなし、メッシュ切り替えなしのロールトップ仕様。
一枚の生地を折り返して縫製した封筒型の形状で、縫製箇所を極力少なくし、軽量化だけでなく破損の可能性を下げて、もし壊れたとしても簡単に修理ができる優位性があります。
就寝・休憩用のクローズドセルタイプのマットなどを筒状に入れたり、背中との接地面に入れる事で背面パッドとして併用するスタイルです。
使い込む程虜になる
無雪期の1~3泊での使用を想定したサイズ設定と仕様になっていますが、基本的に装備は軽く少なくを意識した使い方が求めらるプロダクト。
形状保持性に優れた「X-Pac」素材ではありますが、なんでもかんでも入れたり、重さのバランスを考えずにパッキングしてしまうと最適な背負い心地とは程遠くなってしまうのでご注意ください。
また、基本的にメインの気室はその日の最終目的地まで開けないくらいの気持ちで使いたい(使ってもらいたい)。
頻繁に開け閉めしたり、荷物の出し入れしたりはスマートでない上、荷物のバランスが変わってしまう可能性があるので、行動食(食事)や水分、防寒・防風・防水のウェアやアクセサリー類など、使用頻度の高そうなアイテムは前面のメッシュポケットにでも入れて置いて下さい。
雨や夜露、朝露などで濡れてしまったウェアやテント・タープ・ツェルト類を乾かすときもメッシュポケットが非常に役立ちます。
シンプルな作りとザックの仕様にあまり縛られない設計は、自分らしい使い方ができるある意味で自由度の高いプロダクトと言えます。
「X-Pac」を採用し、強度も高くパッキング時のバランスも崩れにくくなっているので、ちょっとクセはありつつもウルトラライトハイキングの入門用としてしてもおススメできる逸品です。
他ブランド参考値
山と道「MINI」 容量 M:25-30L L:28-32L 重量 約380~400g
RawLow Mountain Works「Bambi」 容量 26~28L 重量 約450~500g
山と道 「Three」 容量 M:40L L:45L 重量 約600~650g
RawLow Mountain Works「Antelop」 容量 S-M:36~40L M-L:38~42L 重量 約650~660g
■サイズ
平置き時 タテ 最大78cm/ヨコ 41cm
背面長 46.5cm
容量 約30~40L
重さ 本体 約400g
■素材
X-Pac VX07HS、コーデュラ500、その他